2009年6月1日月曜日

加古川カツめし「一休亭」

今日、明日は休日である。
1000円高速が使えない平日なので遠出は控えた。

愛車のしつけ(エンジンをブン回すこと)を兼ねて、
このところの懸案となっている
加古川かつめし」を食べに第二神明と加古川バイパスを走った。

加古川、高砂両市と稲美町という人口30万人ほどのエリアに
百数十軒がひしめいている。
といっても、「かつめし専門店」というのは少なく、
一見、喫茶店であったり、レストランであったりする。
メニューもかつめしだけ、という店は少ないと思う。

京阪神の大都市はおろか、
西隣の姫路市や東隣の明石市でもほとんど見かけない
(あるにはあるのだが……)という極めて限定された郷土食。

5月10日から既に3回足を運んだ。6日にも友人と行く予定なので、
毎週行っている勘定になる(^^;

今回、着いた先は「食事処 一休亭
(兵庫県加古川市志方町志方町1215-1
電話:0794・52・0202、年中無休!)
店の前庭に10台近く停められるスペースあり。

↑ これが「一休亭」の「かつめし」ならぬ「カツめし」である
f=3.2, 1/10, ISO=200, 0.0EV, Pattern, 24mm(35mm換算)

1050円(子供向け)から始まって、カツとライスの分量が増すごとに、
1260円、1575円、1890円、2100円、1625円と細かい設定がある。
私は女性店員の勧めもあり、1575円のものを注文した。

「お茶は冷えたのと熱いのがございます」
気が利いている(^^

「オシャレな車ですね。この辺では見かけませんよ」
(そんなことないやろ(^^;

おしぼりが使い捨てでない自家製(写真右上)である点に好感を持った。

肝心の味である。
店の数が増えるにつれ、相対評価は難しくなってきた。
今後は、その時の所感のみを綴ろうと思う。

ビフカツと並ぶ主役であるブラウンソースが実に上品だ。
真っ当な料亭の一番出汁のごとき気品すら感じる。
滑らかで香りが良い。

【訂正】これまでブラウンソースをデミグラと表記してきたが誤りである。
違いはここに示されている通り。

酸味の頃合いもカツとの相性を計算し尽くしている。
ビフカツの牛肉は、衣とブラウンソースをまとった中においても
牛独特の香りが残る。

ライスはやはり軟らかめだ。店員に尋ねてみたが、
かつめしは昔からこんなものだと言う。

かつめしのスタンダードの添え物である茹でキャベツが旨い。
ポテトサラダも付いていたが、即席のマッシュポテトかもしれない(^^;
違っていたら実に申し訳ない。
もっとゴロゴロしたのが好みなのだが、、、

そういえば、汁物が付いていなかった。
メニューを仔細に見ると「赤だし 350円」というのがあったので、
別注文しなければならないようだ。

↑ 勘定を払って店を出ると、店主のHさんが後を追うように出て来た。
私が店員にカツめしの質問を色々仕掛けていたので、
てっきりその用件かと思ったのだが、、、
f=3.2, 1/30, ISO=200, +0.7EV, Pattern, 24mm(35mm換算), flash

全く違った、、、(^^;
実はHさん、相当の車好きであったのだ。
空冷時代のPorsche (恐らく930)から始まり、
フェアレディ、スカイライン、、、
数々のスポーツカーを乗り回してきたという。

私のPorsche 911 Carrera (997後期)を見て、
「これは最新型ですね」と切り出してきたのには驚いた。

車の話は嫌いではないので当方も応じたが、カツめしの話を聞きたい。

「ご主人のカツめしの秘訣を教えてください」
単刀直入に聞いてみた。

「私はまず牛肉から取ったスープと、もう一つ別のスープを作ります。
これに3日かかります」
「ブラウンソースには1週間かけます。
三つが出来上がると混ぜ合わせて3日寝かせて味を馴染ませます。
その間にとろみがでていい塩梅になるんです」……

話は尽きない。
かつめしにおいて、ブラウンソースの作り方は企業秘密ともいえる。
初対面にして根掘り葉掘り聞きだすのもためらわれた。

最後の一言が至言であった。

「(かつめしづくりは)面白いんです。楽しいからやめられません。
お客さんにも喜んでもらえる。幸せな仕事です。
年中無休なのは、お客さんがいらっしゃって閉まっていたら、
がっかりされるでしょう? だからなんです」

真のプロは仕事を楽しむことを知っている。
「客あっての商売」と口にするのは簡単だが、
実行に移せている店が少ないのも現状だ。
儲けばかりに目を光らせる店は早晩潰れる。

「一休亭」は加古川かつめしを出す数ある店の中で、
最高ランクの心意気を持っているのかもしれない。

さる皇族も知人に連れられ、お忍びで来店したことがあるという。
ヘタな店にやんごとなき方をお連れすると大変だろう。
断っておくが、「一休亭」は決して敷居の高い店ではない。
しごく普通の庶民がぱっと来て、、かつめしをかき込む店だ。

カツめし以上に(失礼)、店主の話に感動した ♪ ←小泉のマネではない

帰り際にHさん、「あ~、やっぱりPorsche の音や」。
(^^;

写真はすべてRICOH Caplio GX100(RAW)
現像はSILKYPIX Developer Studio Proである。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

 二度びっくり!
(一休亭)行ってまいりました
一度目のびっくり
店の場所 表通りでなく裏通り
田んぼ通りでした 店構えもショボンで
ナビが無ければ なかなか着かない

二度目のびっくり
R店のカツめし ブラウンソ-スが良くなく
肉もですね 一回目で挫折寸前
今回 二回目 重い足を運ぶ
値段にもびっくりしましたが
味にもびっくり 私の味覚にピッタンコ

店は 場所 構えではないですね
店主のプロ意識ですね

Julian さんのコメント...

匿名さん。
分かって頂けましたでしょうか?

加古川かつめしは現在、ざっと140軒t言われてます。

私はほんの数店した来訪していませんが、一休亭のご主人のお話には聞くべきところがあります。

もしmご興味がおありでしたら、次は「旭食堂」へどうぞ!

こちらはこちらで本格ですぞ(^^
ただ、せっかく来訪されるなら店主ご夫妻と雑談で結構ですから、触れ合ってきて下さいね。

私の次なる標的は「パラディーオ」「りんどう」です♪

またご感想をお聞かせください!