2007年7月28日土曜日

感じたまんまNYC~予告編

みなさん、ご無沙汰しています。11日ぶりのblogへの書き込みです。

7月17~24日までニューヨークのマンハッタン(ニューヨークシティ=NYC)を散歩してきました。14年ぶりのNYC。わずか1週間の旅でしたが、見るもの、聞くもの、すべては新鮮でした。

NYCについては既に語り尽くされています。このblogではいわゆる「観光ガイド」や、あまりにディープな話題から少し離れた、私的スケッチを試みようと思います。

私の五感が捕らえることのできた、硬軟織り交ぜた「現在進行形のNYC」を体験してきたつもりです。成功した弁護士や飲食店オーナー、NPO代表、ホームレス、パパラッチ、、、色々な人種・職業の人たちと触れ合い、ハプニングにも遭遇、充実した旅になりました。

時差-13時間という地球のほぼ真裏にある「世界の中心」、NYCはいつも日本の先を走ってきました。さまざまな習慣や流行がNYCから日本にやってきました。その「発信地」たるNYCの今はどうなのか?

NYCについて語られていること――。

「太っている人は管理職にはなれない。自己管理すらできない人が他人を管理できるはずがないから」
「煙草が吸えない街」
「夜は女性の一人歩きは危険」
「日本をはじめアジアに偏見がある」
「食べ物がまずい。味オンチばっかり」
などなど、、、

それらのどこまでが真実でどこまでがウソ、または大げさに伝えられているか。現場に足を運んで、街の空気を吸い、人々と語ってみないことには分かりません。ガイドブックを開けば、またはネットサーフィンすれば多くの情報を得ることはできます。しかし、実際に靴底を減らして、汗をかいて歩き回らなければ分からないことの方が圧倒的だと信じています。

日本-NYCの航空機もエコノミークラス(マイレージ特典旅行のため無料)。1泊$35という、NYCにしては安宿に泊まり続け、地下鉄、バス、タクシーに乗るのも最小限にとどめました。10kg以上のカメラバッグを肩に下げ、ヒートアイランド現象のせいでしょうか、前触れもなくスコールのような豪雨が降る、蒸し蒸しした猛暑の摩天楼を歩きました。足にはマメができ、汗びっしょりの服はコインランドリーで洗濯しました。食事は接待を除いて、ファストフードの連続。「大名旅行」でないことが、もしかすると丸裸のNYCに近づける一歩かも、という幻想めいた思いもありました。

折りしも、帰国して間もなく、好景気に沸くNYCが株式市場の急落に始まり、世界を常にリードして来たアメリカの実力そのものが問われる時代に入ってきました。ドル売りが加速し、円が高騰しています。「円高は$1=120円台から80円台にまで進み、大恐慌時代の到来は遠くない」と予想する専門家まで出てきています。

また、日米安保条約という大きな枠組みの中で同盟関係にあるアメリカに従い、アメリカの顔色をうかがってきた時代はそろそろ終わりにしないと、逆に世界から置いてけぼりを食らう、と警告する識者もいます。

では、そのアメリカ、その中心たるNYCは何に向かおうとしているのか。そのスケッチが、この「感じたまんまNYC」です。

予告編というからには総前書きが必要でしょう。

NYCは孤独な街です。
一見、刺激に満ちた華やかな街だからこそ、寂しさや心の荒みといった負の情念が端々で浮き彫りになるのです。貧富の格差も日本の比ではありません。でも多くの市民は身の丈に合った生活を満喫しています。移民や白人以外の人種が多いせいもあるのでしょう、表向きはクールな個人主義を通しながら、街全体には心温まる風が流れています。NYCの魅力は観光名所ばかりでなく、その辺りの人情に尽きる、と感じました。

本格的に連載を始めるまで、今しばらくお時間を頂戴したいと思います。連載予定回数は30回前後。写真は100枚以上UPする計画です。どうぞ、ご期待ください。

blogは容量があと300MBしかありません。限度に達しましたら、別のblogに引っ越しますので悪しからず。引越し先は最終回の投稿でお知らせします。

オープニングの写真は7月18日午前11時54分、Bowery Ave. & E.3rd St.で。
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