2007年9月30日日曜日
2007年9月29日土曜日
感じたまんまNYC 29 ~Color Digital Gallery (by LEICA DIGITAL-MODUL-R)
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2007年9月28日金曜日
2007年9月27日木曜日
2007年9月26日水曜日
2007年9月25日火曜日
2007年9月24日月曜日
2007年9月23日日曜日
感じたまんまNYC 23 ~出産ブームがやって来た?
子どもが街から姿を消す。街の活気がなくなる。そして何より、公的年金をはじめとした社会保障制度を下支える担い手がいなくなることが国に与える影響を懸念する声は少なくない。
ところが、世界に冠たる「経済大国」、NYCではベビーカーを押すカップルの姿を頻繁に見かける。もしかして、NYCの女性、そのパートナーたちはキャリア一筋のこれまでの生き方とは別の価値観を持ち始めたのか?
NPO「アジアソサエティー」(http://www.asiasociety.org/index.html)に勤めるアン・カーカップさん(49)にNYCの子育ての現状を聞いた。
Q:ニューヨークの女性の、働きながら子供産み育てることについての関心&懸念事項は何ですか?
Q:小子化対策担当大臣に相当する人はいますか。また、行政に対してのリクエストは何かありますか?
A:基本的にアメリカは子供を産む産まないは個人の選択という意識が強く、行政がそれに関与することはない。よって、それに相当する大臣も存在しない。
行政のサービスに関していえば、アメリカは連邦国なのでサービスが(全てにおいて)パッチワーク的。つまり、住んでいる州や市により、提供されるサービスが異なる。たとえば、南部とかアラバマとか税収が貧しい州ができるサポートは限られているが、産業が栄えている北東の州のサポートはより優れている。(共和党優位の)RedStateより(民主党優位の)BlueStateの方が(大きい政府を掲げているので)サポートが優れているということは全体的にあるだろう。
(だいたいにおいて)子育てにおいて負担がかかるのは、行政のサービスを付与されにくいミドルクラス。彼らは全て個人的に何とかすることになる。
彼らの選択肢:家族の手伝い(Family Involvement)-プライベート・デイケア(施設で子供たちを預かる)-ホーム・デイケア(個人拓で子供たちを預かる)-幼稚園-ナニー
行政に何かリクエストするとしたら、ヨーロッパモデルにならった行政サポートが欲しい(スウェーデン、フラン、ドイツ。特に北欧)。
Q:NY(アメリカに?)公立デイケアはあるか。また、デイケアは免許制ですか。
A:公立デイケアは低所得者向けにあるだろう(アンの知り合いに使用している人はいない)。教会に付属するデイケアは安くて質が良いため、ウェイティング・リスト待ちになる。
Q:だいたいのデイケア/ナニー費用は?
A:ナニーには二種類ある:Feeから税金を払うナニーと、移民(不法滞在も含む?)など、Feeから税金を払わない働くナニー。税金(場合によっては保険)込みのナニーだと1時間15ドルほどだが、これは交渉次第。例えば、休んでもらう日もFeeを支払う、月ごとの均一料金制にすると割安になる(アンはこれを使用)。
<注記>カーカップさんは、子供が病気の時も面倒を見てもらうことができ仕事を休まなくて良い、ナニーを使ったため、デイケア代に対しては特段詳しくない。デイケアの質に疑問を感じていたとのこと。
(追記:一般的に、子供が複数の場合はナニーの方がデイケアより圧倒的に割安です。うちの20ヶ月の子供のデイケア代は週5日、7:30から6:30まで見てもらえて370ドルほどです。プログラムは非常に充実しており、同じデイケアには遠方からバスに乗って子供を預けにくる日本人の親もいます。)
Q:デイケアは免許制か?
A:こじんまりと個人的にやっているところで例外はあるかもしれないが、基本的に全てのデイケア(プライベート&ホーム)は免許制。NYCが発行するデイケアのリストもある。
<カーカップさんの職歴>イギリスからアメリカにきて18年。
1)Photo Editor:大学の教科書を作ったりするフリーランスのエディターのもとで、零細出版社のために働く
2)ESL(http://d.hatena.ne.jp/keyword/ESL)の先生
3)御主人と働く
4)アジアソサエティーで働く(15年間)。この間に2児をもうける。
Q:子供を持つ決意や、子育てしながら働くことについてはどうですか。
A:アジアソサエティーは100人以上の従業員がいて(追記:世界的に見たらもっと大規模)、NPOといっても殆んど一般企業に近い機関。 Benefit(産休、健康保険など)もしっかり整備されている。これが子供を持つ決意をするのに役立った。周りのBenefitなしの)フリーランスの友人を見ると、個人で健康保険に加入したりして、非常に大変そう。こんなことは行政のサポートが手厚いヨーロッパでは問題にはならないだろうに。
Q:キャリアのために子供を持つことを諦めた友人はいますか?
A:いない。それは多分彼らが私の友人だからだろう。
Q:アジアソサエティーでどう子育てと仕事を両立させてきましたか?
A:ずっと培ってきた信頼によって得られるフレキシビリティ(勤務時間の短縮)。ナニーの存在。理解のある(男性の)上司の存在。(一般的に男性上司の方が女性上司より理解があるというか、やりやすいとのこと)
Q:一般企業の産休/育児支援体制についてはいかがですか?
A:アメリカでは条件が合えばFmaily and Medical Leave (アメリカ労働省により保証されている12週の無給休暇http://www.employer-employee.com/fmla.html)を取ることが可能。しかしSmall Business はこれに準拠しない。
これを取得するのは女性が多いが、男性も取る。これ以上のBenefitを受けられるかどうかは勤務する企業によりけり。個人的に(上司やHRと?)交渉したりすることもできる。
<コーディネーター・Mari さんの感想>
伝統的なアメリカの保守派的感覚から、子供を産み育てるという個人的なことに行政が関与するべきものではない、という考えが徹底されているのに気づき、とても興味深いインタビューでした。(良く考えたら、ヘタにアメリカで「少子対策」とか言ったら、選挙で女性票もらえないですよね。)
ウーマンリブの時代を経て職場での男女平等がほぼ実現され、子供を産んで育てる女性をいかに上手く使うか、企業が独自で考えてきた期間が日本よりかなり長いのでしょう。Work-Life関連のセミナーの数は大変多く、最近もそのうちの一つにアジアソサエティーのBusiness部門のDirectorが出席しました(アジアソサエティー独自でも5月にWork-Lifeのセミナーを行っています)。
取材日時
7/20 5:30-6:30pm@Jack Deutsch Studio (48 West 21st St. 12F New York, NY 10010)Anne Kirkup, Administrative Associate, Cultural Programs, Asia Society http://www.asiasociety.org/index.html
関係資料
出生率についてのリンク:
"New York City Birth Rate Plunges"the Sun, December 21, 2006. http://www.nysun.com/article/45536
New York County Birth Rate (95-2004, 2006、11月Updated)http://www.health.state.ny.us/statistics/chac/birth/births60.htm
Special thanks to Ms. Reiko (as a interpreter) & Ms. Mari Ueno (as a coodinater).
写真はアン・カーカップさんご一家(Pluto the dog, George Deutsch-Kirkup=13, Rosamund Rosamund Deutsch-Kirkup=9, Anne Kirkup=49, Jack Deutsch=50, from the left)
RICOH Caplio GX100
SILKYPIX Developer Studio 3.0
2007年9月22日土曜日
2007年9月21日金曜日
感じたまんまNYC 21 ~肥満大国アメリカ④完=ダイエット体験
メタボリックシンドロームは生活習慣病だ。
食生活の欧米化や飽食、運動不足はもちろん、複雑化する一方の現代社会のストレスといった精神的外因も見逃せない。「生活習慣」という以上、安易には避けられないのが頭の痛いところだ。
私自身の体験をつづってみる。
身長166cm。高校までは50kg台前半だったのが、大学に入って酒を飲み始めるや急増。社会人になるとマスコミという夜型生活や不規則な食生活で、30代後半にはマックス88kgまで行ってしまった。
痛風(高尿酸血症)から始まり、肝機能低下、高血圧(安静時拡張期120~収縮期170)、不整脈、、、血液検査も見るも無残だった。その後、積極的ではなかったが、40代後半にして、初めて減量に挑んでみた――
06年秋からは肉食中心だった食事を、野菜・魚中心に改めた。元々、偏食がなく野菜や魚も好きだったので苦にはならなかった。
朝食は野菜ジュースと豆乳に無糖の機能性ヨーグルト、昼・夕食もファストフードやラーメンの類、カロリーの高いものは無理しない範囲で控えた。好きだった焼き肉店に行くことはほとんどなくなった。
急に肉と縁を切るのも逆に体に良くないと思い(笑)、タンパク質(アミノ酸)補給のため、豆乳とは別に豚肉(脂身を落とすため冷シャブなどに調理)や鶏肉に切り替えた。揚げ物は極力控えた。晩酌は1日ビール500ml缶2本+チューハイ500ml缶2本だったのを、「原則」としてビール 350ml缶1 本 まで抑えた。
休日には趣味の写真撮影に出かけた。運動を兼ねた趣味だ。カメラバッグの総重量は約15kg。あえて厚着をして水分補給を心がけながら、 3~5kmを月に3~4度歩いた。
78kgだった体重は半年余りで68kgに落ちた。ウエスト周り(ベルト周り)は15~20cm縮まった。この間、サプリメントも使った。ダイエットに直接関係あるかどうかは別にして、DHA+EPA+セサミンE、ビタミンCや杜仲茶など。糖分が多く含まれている清涼飲料水とは縁を切った。
手元に06年11月と07年5月の2度の定期健康診断のレポートがある。劇的な効果が現れたのは血液検査だ。典型的な項目を抜き出す。
中性脂肪383→121、γ-GTP299→111、尿酸10.3→6.0など。投薬併用とはいえ、体重を減らしただけで血液検査結果が劇的に改善する好例といえるだろう。
予想外の「副作用」もあった。急激な体重低下によると思われるスタミナ減退。仕事でも趣味でも、今一つの踏ん張りが利かない。「どうでもいいや」と投げ出したくなる。
食事を少し工夫して3kg戻したら、まずまず以前の体調に戻った。ウエスト周りのリバウンドはベルトの穴一つあるかないかだった。
「笑い話も」ある。20代のころから胆石持ちだった。コレステロール系胆石だろう。それがシクシクと痛み始めた。「クッション」の役目をしていた内臓脂肪が減ったため、胆石や胆砂が神経を刺激し始めたのではないか、と勝手に解釈している。
主治医に訴えると、「早く切っちゃえ」と笑いながら痛み止めを処方してくれた。外科医はすぐに手術(私の場合、内視鏡による胆嚢全摘術)をしたがるので、逃げ回っている。手術は嫌いだ。
2007年9月20日木曜日
感じたまんまNYC 20 ~肥満大国アメリカ③=意外な「犯人」捜し
最近、肥満に関する興味深い学説が二つ、目に留まったので紹介しておく。
●肥満は「伝染」する?
太った友人を作ると自分も太る(7月の学会誌「the New England Journal of Medicine」掲載)――
米ハーバード大医学部のニコラス・クリスタキス教授は12,067人の体重を71~03年まで追跡調査。その結果、太った友人(BMI>30)がいる人は57%の確率で太るという。
兄弟姉妹間では40%、配偶者間では37%だったとか。家族がそろって肥満傾向になるのは、食生活や体質で説明がつきやすい。
しかし、この「感染力」は友人間の方が目立って強かった。同教授は「太った親しい友人がいると、肥満が悪いことではなく当たり前のことだ、という認識が『伝染』、肥満に対する抵抗感が薄れるのではないか」と分析する。同時に、痩せた友人と付き合っても、自分が痩せることはないという「反証」も掲げている。
同教授は「アメリカで肥満人口が増えている(実際は00年~ほぼ頭打ち)のも、これで説明が付く」と言う。
●肥満はウイルスの仕業?
太った人は特定のウイルスに感染している(8月20日にボストンで開かれた米化学会で発表)――
こちらは米ルイジアナ州立大グループの説。ウイルスの名、それは「アデノウイルス36」。
アデノウイルスは血清型によって6群51種に分類される。肺炎や咽頭結膜熱(プール熱)、胃腸炎、性病など、半数ほどが何らかの病気の原因として特定されているが、働きが分からないものも多い。
アデノウイルス36には「前歴」がある。00年に米ウィスコンシン大の研究チームが鶏やハツカネズミに感染させたところ、脂肪を2倍蓄えたとの論文を発表。以来、肥満との関連が疑われてきた。アメリカの肥満者313人の感染率が30%だったという調査報告もある。
ルイジアナ州立大グループは美容整形手術の際、脂肪吸引で採取した人間の脂肪組織から万能細胞である幹細胞を抽出。アデノウイルス36を加えた半数以上が脂肪細胞に変化したという。
ウイルスで太る確率が高いのなら、ワクチンを作って接種すれば肥満も防げると言わんばかりの学説だ。しかし、同グループは釘を刺すのを忘れない。
「ワクチンを作っても、既に太っている人には効果はないだろう」
インフルエンザ患者にワクチンを打っても、時既に遅し、ということか、、、
●低所得者ほど太る?
これは学説ではない。アメリカで一般に言われている定説のようなものであり、私見でもある。
「太る」というと、日本ではグルメブームに乗って食べ歩きを楽しむ運動不足の人々のイメージが浮かぶ。グルメや食いしん坊を自称するにもお金はかかる。アメリカで所得の低い市民が手軽に手を出せるのは、ファストフードに代表される高カロリーのジャンクフード。安くて満腹感がある。単純な理由だ。
これは1980年代から中高年以上を中心に顕著な傾向だという。
彼らは前回紹介した弁護士のように、カロリーコントロールを計画的に出来ない状況にある。ジムに入会して汗を流す経済的な余裕はない。加えて、栄養学的な知識も豊富と言えない。
旅行者としてアメリカを訪ねると、私を含めて本当の意味での低所得者層の人々と親密になる機会はほとんどない。繁華街で太っている人を見かけるのがせいぜいだ。
所得の多い少ないが、命を左右する。メタボリックシンドロームに陥るかどうかのカギを握る。そればかりか、治療段階でも格差が生じる。
アメリカでは公的保険制度はなく、分野別の任意保険に加入するのが一般的だ。本当の低所得者は医療費無料、という制度を設けている州(カリフォルニアなど)もあるが、国民皆保険制度のないアメリカにおいて、これは深刻な問題ではないか。
次回はかく言う私の実体験でこのシリーズを締めくくろうと思う。
2007年9月19日水曜日
感じたまんまNYC 19 ~肥満大国アメリカ②=ある弁護士の挑戦
彼も肥満と闘っている、という。健康維持のためダイエットに挑戦中という彼の話を聞くべく、オフィスを訪ねた。
写真↑はジェンセン弁護士の事務所受付。「自分の写真はご勘弁を」と同弁護士=7月19日午後0時8分、1212 Avenue of the Americas, 16th Floorで、RICOH Caplio GX100。
身長190.5cm、体重は90.7~99.8kgの間を行き来している。「99.8kgを超えると危険」と自分に言い聞かせている。この上限をBMIに当てはめると 27.5にあたる。日本ではやや肥満気味とされるが、筋肉質で身長が高い白人、46歳という年齢を考え合わせると、彼の上限値は理にかなっている。
ダイエットの原則は一にも二にも、摂取カロリーと消費カロリーの収支だ。これに体質(代謝メカニズムの優劣=個人差が大きい)などが複雑に絡み合ってくる。
学生時代は「やせていた」と言う。ところが30代の初めに赴いた中国で104kgを超えてしまった。BMIは28.7。OECD基準の「BMI>30=肥満(Obesity)」はかろうじてクリアしているのものの、「BMI=25~30の過体重(Overweight)」にひっかかる。限りなくレッドゾーンに近いといえるだろう。
酒が嫌いでない。肥満の大きな要因にアルコールを挙げる。ワイン党を自認するが、「中国では周りの人間の酒の飲み方がクレージーだった」と振り返る。
目標体重90.7kgを維持する基礎代謝量は1540。これは寝た状態で生体を維持する最低値。人間は大なり小なり活動する。彼のようなホワイトカラー労働者でも1日2567kcalは必要だ。これを超える分は後述する運動での消費カロリーで差し引いていかないと、確実に肥満への道をたどることになる。
オフィスにはダイエットプランニング会社から取り寄せた、ビールやワイン、カクテルなどの銘柄別カロリー表を備えている=7月19日午前11時41分、RICOH Caplio GX100。アメリカでよく飲まれるビール、バドワイザー(350ml缶)は146kcalなどなど……。カロリー表の裏には自身の手書きのメモがある。
「1日に必要なカロリーは3000。マフィンが300。フルーツヨーグルトが500。ワイン、カクテル、ビール……」 「1日3500kcal摂ると500g近く太ってしまう。摂取カロリーを2500に抑え、運動する。1500に抑えられれば理想的」などなど。
「ゴールは90.7kg」という自らの目標に向けた細かい計算だ。
――飲食物でのカロリーコントロールで大切なことは?
「ニューヨークではダイナー(レストランとファストフードの中間のようなカジュアルな飲食店)によっては3人分くらいの量が出てくる。出てきた分を食べ切るのではなく、残すことも肝心だ」
――アメリカの料理は日本に比べ、原材料・調理方法とも高カロリーのものが多く、少々食事を我慢してもカロリーオーバーになる傾向があります。
「外国からアメリカに来て太る人をよく見る。アルコールはもちろん、甘いクッキーなんて食べちゃいけない。家に余分な食べ物を買い置きするというのもおかしなことだ」
――どんな運動をしていますか?
「ジムでのロードランナーを使ったランニング、腹筋運動、ウエイトリフティングなど。ロードランナーは1.5kmではダメで3kmはやらないと効果がないと思う。独立事務所を持つ前、NYCの500人くらいのスタッフを抱える大きな弁護士事務所で働いていた。忙しくてジムにも行けない。食事も店屋ものばかり。危なかったね」
――食生活と運動。ほかにも大事な要素があるのでは?
「ストレスも肥満に大きく関係していると感じる。食事を節制してジム通いをしても、ストレスまみれでは元も子もない」
――アメリカでは「太っている人は管理職になれない。自分を管理できない人間が部下を管理できるはずがないから」と聞きます。
「NYCがアメリカを映す街ではないことを忘れないでほしい。自分の周りにも太った管理職はいる。でも他人は他人。私は自分のペースに合わせてダイエットしている。自分の内側から感じるものを、いい感じで表現できるよう努めている」
――ダイエットに懸ける信条をお聞かせください。
「理性と努力に尽きる。食生活、運動、ストレス回避。すべての釣り合いがうまく取れることを目標にしている。私は今は健康だが、安心してはいない。常にこれらを念頭に自分を厳しく律している」
Special Thanks to Ms.Yukiko Sato ( Case Manager of JENSEN & JENSEN Attorneys at Law )
Coordinated by Ms. Mari Ueno
☆文中では「ヤード・ポンド法」で表されたり語られたりした数字を、日本で馴染み深い国際単位系(SI)に換算しています。
●アメリカに移住・永住したいと考えている人は「ジェンセン& ジェンセン弁護士事務所」を訪ねてみてください。佐藤順子(ゆきこ)さんという日本人のケースマネジャーもいます。ジェンセン弁護士自身、中国語(北京官話)も堪能です。連絡先は次の通り。
JENSEN & JENSEN Attorneys at Law
1212 Avenue of the Americas (on the East Side of 6th Avenue)
16th Floor
New York, NY 10036
Tel: (212)737-5800
Fax:(212)737-5900
http://www.jensenlaw.com/
メールは ptjensen@jensenlaw.com または ysato@jensenlaw.com まで
2007年9月18日火曜日
感じたまんまNYC 18 ~肥満大国アメリカ①=甘い誘惑の屋台
写真↑はアイスクリームの屋台に並ぶ人たち。日本では女性の姿が圧倒的だが、アメリカでは男性もたくさん見かける。おいしいのですが、、、=7月20日午後1時52分、John St. & B'wayで、RICOH Caplio GX100。
体格が日本人と違ってケタ違いに大きいので一概には言えないが、ウエストの細いニューヨーカーを探すのには苦労する。
アメリカ合衆国は人口約3億人のうち、1億2700万人(42.3%)が標準体重を超え、6000万人(20%)が「肥満」、900万人(3%)が「極度の肥満」に悩んでいるという統計もある。単純計算では全人口の65.3%が「肥満」という世界の先進国では、まれな肥満大国だ。
肥満度合いを示すBMI(=ボディ・マス・インデックス、体重<kg>
日本をはじめ、先進国での肥満問題が深刻を極めている。日本でも、肥満の中で「死の四重奏」(肥満・高血圧・高脂血・糖尿病)に直結する「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の対策に厚生労働省が重い腰を上げようとしている。
「メタボ=肥満」と理解している人も多い。しかし、メタボリックシンドロームと単純肥満とは根本的に違う。
日本肥満学会の基準ではBMI18.0~24.9が「正常」とされる。例えば、スポーツ選手など筋肉量が格段に多い人はBMIだけでの判定は難しい。ニューヨーク・ヤンキースで活躍する松井秀喜外野手は身長186cm、体重104kg。BMIは30にもなる。彼を「太っている」とは言わない。
これとは別に体脂肪率という数値が近年注目されている。東京慈恵会医科大学が使用している判定基準では、男性で25%、女性で30%が境界線。これは特殊な機能を備えた体重計(市販品もある)などで計測するしかない。
ややこしいのは、以上の数値をクリア、つまり一見スリムな人がメタボリックシンドロームでないとは限らず、逆に太り気味に映る人でもメタボリックシンドロームとは必ずしも診断されないことがある点だ。
メタボリックシンドロームとは「太っている」という見た目ではなく、体内での「代謝異常」が認められるかどうかが確定診断の決め手になる。そのため、痩せぎすな人でも代謝異常があると「隠れメタボ」として、治療の対象になる。痩せているから大丈夫、とは限らないのだ。
皮膚と筋肉の間にある皮下脂肪と、消化器を取り巻く内臓脂肪とは、似て非なるものだ。
内臓脂肪は細胞が血糖を取り込むインスリンの働きを邪魔して糖尿病を招いたり、血栓が起きやすい環境を作る。さらに動脈硬化や血圧を促進する物質も、皮下脂肪とはケタ違いに多く作り出す。これが代謝異常。「死の四重奏」への先導役というわけだ。
「メタボリックシンドローム」という言葉が日本の新聞紙上に本格的な形で登場したのは05年4月。それよりはるか以前の80年代末から、メタボリックシン ドロームという言葉を使う専門家はいた。
高脂血症、高血圧、高血糖による動脈硬化が、心血管障害、脳血管障害、糖尿病などの死に直結することは早くから分かっており、それぞれの分野での臨床研究・分析は進んでいた。それらの病態は複合的に起こるケースが多く、メタボリックシンドロームという概念が急速に市民権を得た。各分野の専門家や行政がメタボリックシンドローム対策を明確に規定したのは比較的最近のことだ。
日本で国を挙げてのメタボリックシンドローム対策が後れを取った要因には、診断基準にバラつきがあったことも挙げられるだろう。
主なものでは99年の世界保健機関(WHO)による基準、01年の米国コレステロール教育計画(NCEP-ATPIII)による基準(05年にAHA/NHLBIにより改訂)、 05年の国際糖尿病連盟(IDF)による基準の三つが混在していたのだ。日本独自のものとしては、05年に学会などが提唱した基準がある。ここまででも四つの基準が乱立する。
基準が違えば、診断や治療を始める時期・手法にも影響を及ぼす。おおまかな違いは、WHOが血糖値を重視しているのに対し、IDFと日本の基準はウエストサイズに注目している点だ。IDFは日本人のウエスト(ヘソ周り)基準を男性は90cm、女性は80cmと主張する。ここでは、日本の基準に沿って考えてみよう。
男性で85cm未満、女性は90cm未満(女性については07年夏現在、下方修正の論議あり)というのが目安になる。これに血中脂質(中性脂肪値が 150mg/dl かHDL<善玉コレステロール>値が40mg/dl未満、またはその両方)、血糖値(空腹時血糖値110mg/dl)、血圧(収縮期 130mmHg以上か拡張期85mmHg、またはその両方)の3項目のうち2項目以上に当てはまれば、メタボリックシンドーム。
ダイエットや薬剤投与治療の対象となる。日本人の40代以上で、日本のメタボリックシンドローム基準に該当する人と、その予備軍を合わせると、5人に1人という推計もある。
厚生労働省の狙いは医療費の削減が第一目的だ。医療費は2025年には現在の年間28兆円から倍増することが予測されている。メタボリックシンドロームが大きくかかわる心臓病と脳卒中が死因となるパーセンテージは全死亡率の3割を占める。
手始めに、08年度からは老人保健法改正で40代以上の健康診断を大幅に見直す。メタボリックシンドロームの基準に達してしまった人を治療するというのではなく、予備軍段階での健康指導に力を入れようというのだ。これで年間2兆円の削減を見込む。先手を打つ、というのが触れ込みだが、結果的に後手に回ったとのそしりは免れまい。
メタボリックシンドロームと大きく関連する肥満。
ダイエットと闘うニューヨーカーの弁護士に話を聞いた。